【記事改定日】令和8年5月18日
【筆者】岡田匡史(国家資格・鍼灸師)
「最近、脈が速い気がする…」そんなふとした気づきが、実は身体の状態を映し出していることをご存じでしょうか?
東洋医学では、脈診を通じてその人の健康状態を読み解くことができます。
私の鍼灸治療では、施術を開始する前に脈診を行います。
両手首の橈骨動脈に指をあて、脈の「速さ」「太さ」「深さ」「緊張」などを確認します。
脈拍の速さが特に目立つ場合、それは「数脈(さくみゃく)」と呼ばれ、特定の体の状態を示す重要なサインとなります。
では、数脈はどんなときに現れるのでしょうか?
速い脈(数脈)が現れる7つの理由

自律神経の乱れ
緊張すると心臓がドキドキするように、交感神経が興奮すると脈も速くなります。
安静にしていても脈が速い人は、自律神経が乱れているのかもしれません。
また、初めて鍼灸治療を受ける方は「痛くないかな?」「熱くないかな?」という不安を抱えていることが多く、数脈が現れやすい傾向があります。
自律神経の乱れが気になる方は、自律神経失調症の専門ページもご参照ください。
発熱・風邪
風邪を引いたときは体温ばかり気にしがちですが、実は脈も速くなっています。
もし熱が出たときは、自分の脈を確かめてみてください。
いつもより速い脈を感じるはずです。
甲状腺機能亢進症(バセドウ病)
代謝が異常に活発になり、脈拍も速くなります。
私の場合、女性で数脈が見られるときは甲状腺の腫れがないか喉を確認します。また、健康診断で指摘されたことがないかお尋ねすることもあります。
貧血
赤血球が不足すると、酸素を運ぶために心臓が活発に働く必要が生じ、その結果として脈が速くなることがあります。
痛みや急性期の不調
体に強い痛みがあるときや急性期には、交感神経の働きによって脈拍が速くなることがあります。
せっかちな性格
面白いことに、せっかちな人は脈が速い傾向があります。
体質だけでなく、性格まで脈に表れることがあるのです(あくまで傾向であり、絶対ではありません)。
心臓の確認が必要な場合
心房細動や心房粗動などの心疾患があると、脈が速くなることがあります。脈がいつも速い、ドキドキすることが多い…そんな場合は、心臓の検査(病院での受診)も必要です。
脈診は、身体が発する微細なメッセージを読み解くための大切な技術です。
埼玉県幸手市のおかだ鍼灸院では、この脈診を施術前に毎回行い、その方の状態に合わせた治療を心がけています。


