鍼灸治療後の瞑眩現象とは?|眠気・だるさが出る理由

ベッドで仰向けになり施術を受けている女性 東洋医学の基本

【記事改定日】2026年6月1日
【筆者】岡田匡史(国家資格・鍼灸師)

鍼灸治療を初めて受けた後、「眠くなった」「身体がだるくなった」と感じて、不安になる方がいらっしゃいます。

これは瞑眩現象(めんげんげんしょう)と呼ばれる反応かもしれません。

埼玉県幸手市のおかだ鍼灸院では、こうした身体の変化について事前にお話しするようにしています。


瞑眩現象(めんげんげんしょう)とは

手を広げて立つ院長

瞑眩現象とは、もともと漢方の用語で、薬を服用することにより体内の毒が動き、排出されることに伴う好転反応のことです。

鍼治療においても、体内に毒が多い患者さんでは、こうした瞑眩現象が起こることがあります。

『腹診による「毒」と「邪気」の診察と治療法』(ヒューマンワールド)にも、同様のことが書かれています。

初めて鍼灸治療を受けられた方は、この瞑眩現象を知らないと「びっくりしてしまう」「鍼灸って怖い」と思ってしまうことがあるようです。

そのため当院では、初めて受けられる方には、この反応についてあらかじめお話しするようにしています。


眠くなる・かったるくなるのはなぜか

目と口に手を当てる女性

よくある瞑眩現象には、「眠くなる」「かったるくなる(倦怠感)」などがあります。

こうした反応が現れやすい方をみると、いつも気が張っていて、交感神経が緊張し続けているような方に見受けられます。

まじめな方、頑張り屋の方に多い印象です。

鍼灸を受けると身体がリラックスし、副交感神経が働き出すため、「眠くなる」「かったるくなる」のではないだろうか、と私(鍼灸師)は考えています。

鍼灸を受けた後にゆっくり休んだり、仮眠をとったりすると、「スッキリする」「次の日に元気が出る」といったお話もよく聞きます。

ですから、眠い・かったるい(倦怠感)などの瞑眩現象は、びっくりするようなものではありません。

身体が良い方向へ舵を切るサインのように感じることがあります。

瞑眩現象は、鍼灸を受けると全員に出るものではありません。

繊細な方や、体内に毒が多く溜まっている方に時々みられるだけです。身体が健康になっていくと、徐々に現れなくなっていくことがほとんどです。


瞑眩現象で起こる主な反応

鍼灸治療による瞑眩現象では、どのような反応が起こるのでしょうか?

瘀血(おけつ)が排出される

正常な血流と滞った血流を対比した図

瞑眩現象の中には、身体に滞っていた血(瘀血)が排出されることがあります。

以前、「6年間めまいが治らない」とおっしゃって来院された方がいました。

その方のお腹を押してみると、とても硬くなっているポイントがありました。
そこは、瘀血(おけつ)が溜まっているサインを表す場所です。

[参考:腹診はあなたの不調を解き明かす]

私(鍼灸師)は、その方のめまいは血流が悪くなっているためだと考え、瘀血を改善する施術を行いました。

すると、その月は「生理が多くてびっくりした」とのお話があり、これは鍼灸によって溜まっていた瘀血が排出されたためだと思われます。

そして、この方のめまいも改善がみられるようになりました。

そのほかにも、鼻血が出たり、濃い尿が出たり、黒ずんだ大便が出たりすることがあります。

瘀血(おけつ)について知りたい方は、「瘀血と鍼灸治療」をご覧ください。

水毒(すいどく)が排出される

ベッドに座りふくらはぎに両手を当てる女性

水毒とは、体内に水分が溜まり過ぎている状態のことです。

鍼灸治療を受けた後に、「トイレに行きたくなった」という方を時々みかけます。

これは、体内の余分な水を排出しようとしている反応だと考えられます。

食滞や便毒が排出される

便を示したイラスト

『腹診による「毒」と「邪気」の診察と治療法』(ヒューマンワールド)には、
上には嘔吐物として、下れば臭い下痢や大量の大便、硬い便塊として排出される、と書かれています。

実際に、鍼灸治療を受けた後にお通じがあるという方も時々いらっしゃるようです。

その他の反応

眠くなる、倦怠感(かったるい)、微熱が出るといった反応が出ることもあります。

これらは、身体が良い状態へ変化しようとする過程で出る反応と考えられています。

軽い眠気やだるさであれば、ゆっくり休むことで落ち着くことが多いです。

冒頭でお伝えしたように、鍼灸治療を受けた後はゆっくり過ごしたり、仮眠をとったり、ぐっすり眠ったりすると、次の日は楽になっていることがほとんどです。


よくある質問(FAQ)

顎に手を当てて首を傾げる女性

瞑眩現象は鍼灸を受けると必ず起こりますか?

全員に出るものではありません。
繊細な方や、体内に毒が多く溜まっている方に時々みられるだけです。

身体が健康になっていくと、徐々に現れなくなっていくことがほとんどです。

瞑眩現象が出たときはどう過ごせばよいですか?

ゆっくり休んだり、仮眠をとったり、ぐっすり眠ったりして過ごすとよいでしょう。

次の日には楽になっていることがほとんどです。

鍼灸を受けた後、どのくらい休めばよいですか?

ゆっくり過ごしたり、仮眠をとったりすると次の日には楽になっていることがほとんどです。施術後はできるだけ激しい運動や無理な予定は避けて、身体を休めることをおすすめしています。


参考図書
『腹診による「毒」と「邪気」の診察と治療法』(ヒューマンワールド)


埼玉県幸手市のおかだ鍼灸院では、脈診・腹診をもとに一人ひとりの身体の状態に合わせた施術を行っています。

当院の施術を希望の方は、ご利用の流れをご覧ください。

おかだ鍼灸院 院長。

東洋医学(脈診・腹診)を中心に、
自律神経の不調や不妊(妊活)のお悩みを
26年以上臨床でサポートしています。

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