採卵前に鍼灸を受けると卵子に良い?効果と受ける時期を解説

治療ベッドに座って問診を受ける女性 妊活・不妊

【記事投稿】2026.8.18
【筆者】岡田匡史(国家資格・鍼灸師)


不妊・妊活の鍼灸治療を受けたことがある方から、
「採卵前に鍼灸を受けた方が良いのでしょうか?」
と質問を受けることがあります。

当院では、採卵前に鍼灸を受けることには意味があると考えています。

自律神経を整えたり、血流をサポートしたりすることで、卵胞にとって良い環境づくりの一助になると考えているからです。

ただし、採卵の直前に1回だけ鍼灸を受ければ卵子の質が良くなる、という意味ではありません。

卵胞が育っていく過程は長いため、当院では採卵前だけではなく、できるだけ早い時期から体の状態を整えていくことを大切にしています。


採卵前の鍼灸では何をみているのか?

お腹に手を当て腹診をしている様子

当院では、採卵を控えている方に対しても、まず腹診・脈診などを行い、その方の体の状態を確認します。

例えば腹診をした際、おへその斜め下を指で押すと、硬く感じたり、痛みを感じたりする方がいます。

東洋医学では、このような反応を「瘀血(おけつ)」と呼ばれる血の巡りの滞りと関連した反応の一つとして捉えることがあります。

[参考:瘀血(おけつ)と鍼灸治療]

鍼灸では、このような腹部の反応や全身の状態をみながら施術を行います。

施術後には、

  • お腹の硬さがやわらぐ
  • 押したときの痛みが軽くなる
  • 冷えたお腹に温かみが出てくる
  • 呼吸が楽になる

といった変化がみられることがあります。

腹部の硬さや圧痛の変化だけで、卵巣の血流が改善したと断定することはできませんが、当院ではこうした変化を「巡りが良くなってきているサインではないか」と捉え、体の状態を確認する一つの目安として施術前後の変化をみています。


採卵周期は心身ともに負担がかかりやすい時期です

椅子に座り顔に手を当てる女性

採卵周期では、排卵誘発剤の使用や通院、採血、卵胞の成長への不安など、精神的にも肉体的にも負担がかかりやすくなります。

緊張やストレスが続くと、交感神経が優位になり、体がなかなかリラックスできない方もいます。

そのため当院では、採卵周期の鍼灸では卵巣だけを見るのではなく、

睡眠・胃腸の状態・冷え・疲労・緊張などを含めて、全身の状態を整えることを大切にしています。

鍼灸を受けた後に、

「リラックスできた」
「お腹がすいてきた」
「体が温かくなった」

と感じる方もいます。


採卵前日・採卵直前に鍼灸を受けても大丈夫?

顎に手を当てる女性

「採卵の前日に鍼灸を受けても良いですか?」というご質問もよくいただきます。

採卵直前に鍼灸を受けること自体が問題になるわけではありません。

ただし、採卵前日の鍼灸だけで卵子の質が変わるわけではありません。

当院では、採卵直前の施術は、緊張を和らげたり、体調を整えたりする目的の一つとして考えています。

大切なのは、採卵前日だけを特別視することではなく、それまでの数か月間、継続してケアを積み重ねてきた延長線上に採卵日があるという考え方です。


採卵直前だけより、もっと前から整えていくことが大切

手を広げる院長

ここが当院で最も大切にしているところです。

卵胞は、採卵周期に入ってから突然作られるわけではありません。

卵胞が成長していく過程には数か月以上の時間がかかります。

そのため、

「採卵の3日前に鍼灸を受ければ卵子の質が良くなる」

というような単純なものではないと考えています。

採卵の直前だけ鍼灸を受けるよりも、採卵に向けて数か月前から、睡眠・食事・運動・体調管理なども含めて体を整えていくことが大切です。


当院では週1回程度の施術をおすすめしています

腕に鍼治療を受ける女性

当院では、妊活中の方には基本的に週1回程度の鍼灸施術と、体質に合わせた自宅でのお灸をおすすめしています。

実際に継続して通院されている方から、

「以前より採卵できた卵の数が増えた」
「以前の採卵より良い結果だった」
「胚盤胞まで育つ卵が増えた」

といったお話を聞くことがあります。

実際に当院では、採卵数や胚盤胞の結果に変化がみられた方もいらっしゃいます。

採卵4個から8個、胚盤胞0個から4個になった症例

ただし、これらは個々の患者さんの経過であり、鍼灸だけによる効果と断定することはできません。

採卵数や卵子・胚の状態には、年齢、卵巣予備能、ホルモン値、精子の状態、排卵誘発方法など多くの要因が関係しています。


採卵前の鍼灸はいつから始めるのが良い?

人差し指を立てる院長

「採卵の何日前から始めればよいですか?」
と聞かれることがあります。

卵胞が育つ過程には、本来はもっと長い時間がかかると言われています。

理想をいえば、早ければ早いほど良いというのが当院の考えです。

ただし、実際の通院のしやすさも踏まえた現実的な目安として、当院では3ヶ月前からの通院をおすすめしています。

採卵日だけを目標にするのではなく、

  • 疲労
  • ストレス
  • 睡眠
  • 冷え
  • 胃腸の状態
  • 月経の状態

なども確認しながら施術を続けていきます。


まとめ

当院では、採卵前に鍼灸を受けることは、緊張を和らげたり、全身の状態を整えたりする意味で妊活を支える一つの方法になると考えています。

しかし、
「採卵直前に鍼灸を受ければ卵子の質が良くなる」とは考えていません。

卵胞が育つ過程には長い時間がかかります。

そのため当院では、採卵の直前だけではなく、週1回程度の施術と自宅でのお灸を続けながら、採卵に向けて少しずつ体を整えていくことを大切にしています。

不妊治療・採卵を予定されている方は、病院での治療を基本としながら、鍼灸を体調管理の一つとして取り入れていただければと考えています。


当院の妊活・不妊鍼灸について詳しくはこちら
35歳からの不妊・妊活|血流と自律神経を整えて妊娠しやすい体質へ


おかだ鍼灸院は、埼玉県幸手市を中心に久喜市・加須市・杉戸町・茨城県古河市などから来院されています。

施術をご希望の方は、ご利用の流れをご覧ください。

おかだ鍼灸院 院長。

東洋医学(脈診・腹診)を中心に、
自律神経の不調や不妊(妊活)のお悩みを
26年以上臨床でサポートしています。

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