【記事改定日】2026.8.29
【筆者】岡田匡史(国家資格・鍼灸師)
経絡とツボとは

私たちの体には、目には見えないけれど経絡(けいらく)と呼ばれる、気・血の流れる通り道があります。
そして、この経絡は、手や足の指の末端から頭のてっぺんまで全身に張り巡らされています。
【参考記事】つぼ・経絡ってなに?(大阪府鍼灸師会)
https://www.osaka-hari9.jp/tsubo.html
私たちが、ツボと言っているのは、この経絡上に点々と存在するポイントです。
気・血の流れが悪くなると、ツボが現れてきて凹んだり・出っ張ったり・つっぱったり・硬くなったり・軟弱になったりします。
また、ツボを押してみると、気持ちが良かったり・痛かったり・違和感などの反応が現れます。
鍼灸師は、このツボを利用して体調不良を改善させていきます。
気・血の流れが良くなると起こること

鍼灸の効果が出る理由は、簡単に言えば『気』・『血』の流れが良くなるからです。
気・血の流れが良くなると、筋肉のコリが緩むので『肩こり』や『腰痛』が楽になります。
ただ、それだけではありません。
経絡は、内臓(五臓六腑)とつながっています。そのため、気・血の流れが良くなると、内臓の働きも良くなります。
内臓の働きにも影響します

- 食欲不振の方であれば、胃の経絡上のツボを使うと『胃』の働きが良くなり食欲が出てくる事があります。
- 下痢になりやすい方は、消化吸収と関係のある『脾』の経絡上のツボを使うと下痢が改善する事があります。
- 咳や鼻水がある方は、肺の経絡上のツボを使うと『肺』の働きが良くなり、呼吸器系の問題が改善される事があります。
- 眼精疲労がある方は、目と『肝』は深い関係があるので、肝の経絡上のツボを使うと目が楽になる事があります。
- 耳の疾患がある方は、耳と『腎』は深い関係があるので、腎の経絡上のツボを使うと耳の症状が改善する事があります。
感情面にも変化が現れます

また、鍼灸治療は、精神にも影響を及ぼします。
例えば、イライラ・不安・焦り・悲しいなどの感情が落ち着く事があります。
なぜ、そのような事が起きるのかというと、五臓(肝・心・脾・肺・腎)の働きには、それぞれ精神作用があると考えられているからです。
例えば、
- 肝は、『怒』
- 心は、『喜』
- 脾は、『思』
- 肺は、『憂・悲』
- 腎は、『恐・驚』
などの感情と関係があります。
鍼灸治療は、バランスの崩れた五臓を整えていくので、自然と感情にも影響し精神が落ち着いてくる事があります。
鍼灸治療が、運動器疾患のみならず、様々な不調に効果があるのは、このような理由があるからです。

