【記事改定日】2026.8.20
【筆者】岡田匡史(国家資格・鍼灸師)
「動悸がすると、また発作が起きるのではないか」と不安になり、コーヒーを控えたほうがよいのか迷っている方もいらっしゃるのではないでしょうか?
今回は、パニック障害とコーヒーの関係について、鍼灸師の視点も交えてご説明します。
パニック障害とはどのような病気か?

パニック障害とは、「パニック発作」と呼ばれる急性の強い不安発作を、繰り返し起こすことを特徴とする病気です。
発作そのものだけでなく、「また発作が起きたらどうしよう」という予期不安から、一人での外出や乗り物への乗車が難しくなることも、この病気の特徴のひとつとされています。
発作が起こると、突然の激しい動悸・胸苦しさ・息苦しさ・めまいなどとともに、強い不安や「死ぬのではないか」と感じるほどの恐怖に襲われることがあります。
そのため、心臓発作などを疑い、救急車で病院へ向かう方も少なくありません。
ただし、病院に到着する頃には症状が落ち着き、検査でも異常が見つからず、そのまま帰宅となるケースが多いといわれています。
パニック障害の原因は何だと考えられているか?

パニック障害の原因は、まだ明確には解明されていませんが、主に二つの説が考えられています。
①ノルアドレナリン神経系の過剰な興奮
脳幹の「青斑核」という部分から伸びる「ノルアドレナリン神経系」が、過剰に興奮することが関係しているのではないかという説です。
ノルアドレナリンは不安や恐怖の感情に関わる神経伝達物質であり、副腎からも血液中に放出されます。
血圧を上げたり、心拍数を増やしたり、中枢神経系を刺激したりする働きを持つホルモンではないかと考えられています。
②セロトニン・GABA(ギャバ)の働きの低下
ノルアドレナリンの作用を抑える働きを持つ「セロトニン」や「γ-アミノ酪酸(GABA)」の機能が、低下していることが関係しているのではないかという説もあります。
なぜパニック障害の方はコーヒー(カフェイン)に注意が必要なのか?

コーヒーに含まれるカフェインには、副腎髄質からのアドレナリン分泌を促す作用があるといわれています。
その結果、心拍数の増加・血圧の上昇・中枢神経系への刺激といった変化が起こりやすくなると考えられています。
コーヒーを飲んだことで交感神経が優位になり、動悸を感じたことがきっかけとなって、パニック発作につながる可能性も指摘されています。
そのため、パニック障害の症状がある方は、コーヒーなどカフェインを含む飲み物との付き合い方を見直したほうがよい場合もあると考えられています。
ただし、カフェインへの反応には個人差があります。
不安な場合は、自己判断だけで対応せず、主治医に相談しながら摂取量を見直すと安心です。
診断や発症のきっかけについて知っておきたいこと

パニック障害の症状があっても、正しく診断されないまま、「自律神経失調症」「過換気症候群」「心臓神経症」などの病名で見過ごされてしまうケースもあるといわれています。
動悸・息苦しさ・めまいなどの症状に心当たりがあり、原因がはっきりしないままお悩みの方は、「精神科」や「心療内科」など専門医の診察を受けることが大切です。
また、パニック障害は、「過労」「睡眠不足」「かぜ」などの身体的な悪条件や、日常生活のストレスが、発症や発作のきっかけになることがあるといわれています
コーヒー(カフェイン)だけでなく、こうした生活面の負担にも目を向けることが、症状と向き合ううえで大切なポイントです。
鍼灸はパニック障害にどう役立つと考えられるか?

鍼灸には、「自律神経を整える」「免疫力を高める」「血流を良くする」といった働きが期待できると考えられています。
これらの働きにより、パニック障害の発症や発作を和らげる一助になる可能性があると考えられます。
ただし、鍼灸の効果には個人差があり、すべての方に同じ効果を保証するものではありません。
パニック障害の治療の中心はあくまで精神科・心療内科での医学的治療であり、鍼灸はその効果を補助する位置づけとしてお考えください。
まとめ
パニック障害は、コーヒー(カフェイン)や生活習慣、ストレスなどが発作のきっかけになりうる病気です。
気になる症状がある方は、まず専門医の診察を受けたうえで、必要に応じて生活習慣の見直しや鍼灸によるケアも取り入れながら、「西洋医学」と「東洋医学」双方の良さを活かして、心身のバランスを整えていきましょう。
おかだ鍼灸院には、埼玉県幸手市を中心に久喜市・加須市・杉戸町からもパニック障害の方が来院されています。
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