【記事改定日】2026.8.3
【筆者】岡田 匡史(鍼灸師)
更年期の不正出血は、鍼灸で解決できるお悩みだった!?

不正出血には、脾兪(ひゆ)や脊中(せきちゅう)がお勧めです。
このツボにお灸をすると、脾(ひ)の働きが良くなり、出血が落ち着くことがあります。
私が施術を行っている「おかだ鍼灸院」には、自律神経の乱れによる40代・50代の女性が良く来られています(自律神経失調症について)。
その中で、ときどきお聞きする事は、『生理のお悩み』です。
丁度、40代・50代は、更年期にあたり「ホルモンバランス」が乱れる時期になります。
その影響により、「生理がダラダラと続いてしまう」・「出血が止まらないので不安になる」などをお聞きします。
実は、このような「不正出血」のお悩みに、鍼灸で対応できることがあります。
私が鍼灸施術をしてきた感触では、脊中や脾兪を使うことで、出血が落ち着く方を多く経験しています。
ここでは、お灸を使った更年期の不正出血を改善する方法(ツボ)をお伝えします。
なお、不正出血は婦人科疾患が原因になっている場合もあるため、気になる出血が続く場合は婦人科での確認も大切です。
また、婦人科疾患による不正出血でなければ、鍼灸院で体の状態を見てもらう方法もあります。
不正出血に使うツボの解説
東洋医学で出血に使うツボ
東洋医学には、「脾は統血を主る」という言葉があります。
これは、東洋医学でいう「脾(ひ)」に、血液が血管から漏れ出ないように保つ働きがあることを表わします。

※ここでいう「脾」は、西洋医学の脾臓とは異なる、東洋医学上の機能概念です。
もし、血管から血液が漏れ出るという事は、「脾の働きが乱れていますよ!」と教えてくれています。(※全てでは、ありません)
正常な状態では、血は脈のなかを流れ、外に漏れることはありません。これを中医学は、脾気が血脈に作用して、血が外に漏れないようにしているのだと考えます。
<引用:中医学ってなんだろう?(東洋学術出版)>
脾の働きが乱れると出血しやすくなる

その為、出血が起きる症状の場合は、「脾」の働きを整えるツボを使えば良いという事です。
私が良く使うツボは、「脊中(せきちゅう)」「脾兪(ひゆ)」と呼ばれるツボです。名前の通りで、脾と関係のあるツボになります。
ここにお灸をする事で、脾の働きが整い、更年期の不正出血の改善につながることがあります。
脾不統血の場合は、脊中に必ず圧痛が出る。治療としては、一番単純な治し方をいうと、脊中と両脾兪にお灸をする事である。
<引用:臓腑経絡学>
ツボの見つけ方
脊中の見つけ方

まず、肩の先端と骨盤(腸骨稜)の一番高くなっている所を線で結びます。
両方の線が交わった所が、脊中(せきちゅう)と呼ばれるツボです。
脾兪の見つけ方

このツボから、親指一本半ぐらい外側に離れた所が「脾兪」と呼ばれるツボです。
背中のツボなので、ご家族に手伝ってもらうと見つけやすいかもしれません。
脊中(せきちゅう)
取穴部位:第11・第12胸椎棘突起間に取る脾兪(ひゆ)
取穴部位:第11・第12胸椎棘突起の外1寸5分に取る
<引用:経絡経穴概論>
お灸のやり方

もぐさを米粒程の大きさに捻っておこなう「透熱灸」が一番良いですが、一般の方ですと「台座灸(だいざきゅう)」と呼ばれる物を使います。
これは、ドラッグストアーに行けば売っています。よく見かけるのは、「せんねん灸」と呼ばれる物です。
かなり熱くなるタイプから、温かいぐらいのタイプまで、さまざまです。
初めて、お灸をされる方は、一番弱いタイプの台座灸を使うと良いと思います。
弱いタイプでも、皮膚の状態や体質によっては水ぶくれになる事があるため、熱いと感じたら早めに取り外すようにしてください。
(※時々、皮膚が弱い方だと水ぶくれになる事もあります)
更年期の不正出血で施術を希望の方は、ご利用の流れをご覧ください。
参考図書
- 臓腑経絡学(アルテミシア)
- 経絡経穴概論(医道の日本社)
- 病気別・症状別灸治療ー患者のからだに聞けー(緑書房)
- 中医学ってなんだろう①人間のしくみ(東洋学術出版)


