【記事改定日】2026年2月8日
【筆者】岡田 匡史(国家資格・鍼灸師)
妊活を続けているのに、
検査では大きな異常が見つからない。
それでも、なかなか結果が出ない。
さらに、
・疲れが取れない
・朝起きるのがつらい
・ストレスに弱くなった気がする
このような状態が続いている方は、
「副腎の疲れ」が関係している可能性があります。
ここでは、
なぜ副腎の状態が不妊と関係してくるのかを、
できるだけ分かりやすくお伝えします。
副腎は「ストレス」に対処する臓器

副腎は、腎臓の上に乗っている小さな内分泌器官です。
この副腎は、
身体に加わったさまざまなストレスに対処するホルモンを分泌しています。
そのため、副腎は「ストレスの腺」と呼ばれることもあります。
しかし、
毎日の生活の中でストレスが重なり続けると、
副腎は常に働き続けなければならなくなります。
その状態が長く続くと、
副腎に関係するホルモンのバランスが乱れやすくなり、
いわゆる「副腎疲労」と呼ばれる状態に近づいていきます。
副腎疲労の時に見られやすい症状

副腎が疲れていると考えられる場合、
次のような症状が見られることがあります。
※すべての症状が当てはまらなくても、
副腎に負担がかかっている可能性はあります。
副腎疲労が、なぜ不妊につながりやすいのか?

では、
なぜ副腎が疲れている状態だと、不妊につながりやすくなるのでしょうか。
その理由のひとつとして、
体内で分泌されるホルモンには「優先順位」がある
と考えられています。
体内で分泌されるホルモンの優先順位

体は、強いストレスにさらされた時、
まず「生き延びるため」に必要なホルモンを優先して作ろうとします。
その中心になるのが、副腎から分泌されるホルモンです。
副腎に関係するホルモンが最優先となり、
次に甲状腺ホルモン、
その次に性ホルモンが位置づけられると考えられています。
甲状腺ホルモンのバランスが乱れると、生理不順が起こりやすくなります。
また、甲状腺機能の低下は、高プロラクチン血症につながりやすく、
排卵に影響することもあります。
そもそも、
体が弱り、余裕のない状態のままで、
妊娠や出産という大きなエネルギーを必要とする出来事に
耐えることは難しくなります。
その結果として、
妊娠が後回しになってしまう状態が起こりやすくなる、
と考えられています。
東洋医学で考える「腎」と副腎の関係

鍼灸では、古くから五臓六腑の中でも
「腎」をとても重視してきました。
先人の鍼灸師たちの著書を読むと、
副腎に関係する不調がある場合、
東洋医学でいう「腎」と関係するツボに反応が出ていることが
多く記されています。
私自身も、
その考え方を踏まえながら施術にあたる中で、
・不妊症
・めまい
・更年期障害
・軽度のうつ状態
などの方に対して、
副腎や「腎」を意識したアプローチが
功を奏していると感じる場面を多く経験しています。
鍼灸は、副腎疲労と不妊のサポートになる

鍼灸治療は、
妊娠を保証するものではありません。
ただし、
副腎に負担がかかり続けている体を、
本来のリズムに戻りやすい状態へ整える
という点では、ひとつの選択肢になります。
また、施術だけでなく、
こうした点も見直し、
心身のストレスを減らしていくことが大切です。
参考図書
- 医者もしらないアドレナル・ファティーグ(中央アート出版社)
- 長生きしたけりゃ小麦は食べるな
- 鍼灸治療基礎学(医道の日本社)
- 鍼灸臨床 新治療法の探求(医道の日本社)
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追記
※当院では、ツボや対症的なケアだけでなく、
体のバランスを整える根本的な施術も行っています。
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