【記事改定日】2026年6月20日
【筆者】岡田匡史(国家資格・鍼灸師)
喉の違和感が続く。
耳鳴りが気になる。
更年期に入ってから、体調が安定しにくい。
このような不調の背景に、東洋医学でいう「腎」の弱りが関係していることがあります。
今回ご紹介する「照海(しょうかい)」は、その腎とつながるツボです。
照海の効能
喉の腫れを鎮める

照海は、足の少陰腎経(しょういんじんけい)と呼ばれる経絡上にあり、ツボと「腎」はつながっています。
このツボを刺激(鍼・灸)すると気血の流れが整い、弱っていた腎のはたらきを助けると考えられています。
腎は五行で「水」の性質をもつため、「火(炎症)」を鎮める働きが高まることがあります。
こうした理由から、喉の腫れ(炎症)を和らげるのに使われることがあります。
私(鍼灸師)も喉に違和感を覚えたときは、ここへ鍼やお灸をして風邪の予防をしています。
耳鳴りの改善・緩和

東洋医学では「腎は耳と二陰に開竅(かいきょう)する」といわれ、腎と耳には深い関係があるとされています。
そのため、腎のコンディションが耳の状態に影響することがあります。
腎の不調(腎虚)が原因で耳鳴りが起きている方には、照海が有効なことがあります。
以前、メニエール病と診断され「耳鳴り・難聴・耳閉塞感」で来院された方にこのツボを使ったところ、症状が和らいだことがありました。
更年期障害の改善・緩和

更年期には卵巣機能が低下し、女性ホルモンの分泌が減少します。
その結果、自律神経のバランスが乱れ、さまざまな不調につながることがあります。
腎臓の上に位置する副腎からも女性ホルモンが分泌されるため、副腎のはたらきを助けることが更年期にともなう不調のサポートにつながることがあります。
照海は腎とつながるツボとして、こうしたケースに使われることがあります。
更年期障害について詳しく知りたい方は、「更年期障害の鍼灸治療」をご覧ください。
副腎疲労の改善・緩和

副腎は腎臓の上にある小さな臓器で、生命維持に必要なホルモンを分泌しています。
副腎に疲弊が起きると、ストレスへの対処力が低下し、さまざまな不調が起こることがあります。
五臓六腑のなかで副腎と関係が深いのは「腎」です。
そのため、腎とつながる照海を刺激(鍼・灸)することで気血の流れが整い、副腎疲労の回復につながることがあります。
副腎について詳しく知りたい方は、「自律神経失調症の鍼灸治療」をご覧ください。
その他(腎臓の病・足の冷え・婦人科疾患など)
腎のはたらきと関わりが深いとされる症状全般に、照海が使われることがあります。
※ここでいう「腎」は、西洋医学の腎臓そのものではなく、東洋医学でいう体のはたらきを表す考え方です。
照海の見つけ方

| 項目 | 内容 |
|---|---|
| ツボ名 | 照海(しょうかい) |
| 経絡 | 足の少陰腎経 |
| 部位 | 内果(内くるぶし)の下1寸 |
内くるぶし(内果)の一番高い部分に親指を当て、その真下がツボの位置です。
セルフケアには、もぐさを捻って作る透熱灸または台座灸が適しています。

お灸は、「透熱灸のやり方」と「台座灸のやり方」をご覧ください。
まとめ

照海は、腎のはたらきを通じて喉・耳・ホルモンバランス・副腎など、幅広い不調にアプローチできるツボです。
埼玉県幸手市のおかだ鍼灸院では、
脈診・腹診でしっかり状態を確認したうえで、照海をはじめとする経穴を組み合わせた施術を行っています。
施術をご希望の方は、ご利用の流れをご覧ください。
【参考文献】
- 図解鍼灸実用経穴学(医道の日本社)
- 鍼灸治療基礎学(医道の日本社)
- 超旋刺と臨床のツボ(医道の日本社)
- 鍼灸臨床 新治療法の探求(医道の日本社)

