【記事改定日】令和8年5月12日
【筆者】岡田匡史(国家資格・鍼灸師)
月経痛が強く、妊活をしているのになかなか妊娠につながらない方の中には、子宮内膜症が関係していることがあります。
「子宮内膜症」という名前から子宮の中にできる病気と思われがちですが、実際には子宮内膜に似た組織が子宮内腔以外の場所に発育する疾患です。
このページでは、
埼玉県幸手市のおかだ鍼灸院が、子宮内膜症と不妊の関係について解説します。
このような事でお困りですか?

子宮内膜症とは

子宮内膜症は、
子宮内膜に似た組織が子宮内腔以外の場所に発育する病気です。
名前から「子宮の中の病気」と思われがちですが、子宮内腔の外に組織が広がる点が特徴です。
発育する主な場所としては、
卵巣・卵管・ダグラス窩(子宮と直腸の間のくぼみ)・仙骨子宮靭帯・直腸・膀胱などが挙げられます。

なお、子宮内膜が子宮筋層内に発育するものは「子宮腺筋症」と呼ばれ、子宮内膜症とは別の疾患として扱われます。
20〜40代に好発する理由
子宮内膜症は、
20〜40代の女性に好発しやすい疾患です。
この年代に多い理由として、
女性ホルモンのエストロゲンが関係しています。
エストロゲンには子宮内膜を増殖させる作用があり、20〜40代はこのホルモンが盛んに分泌される時期にあたります。
子宮内膜症の主な症状

子宮内膜症の主な症状は「疼痛」と「不妊」の2つです。
疼痛(痛み)
疼痛には以下の3種類があります。
① 月経痛
腹腔内の炎症によってプロスタグランジンが過剰に分泌され、子宮が必要以上に収縮するために起こります。
② 慢性骨盤痛
繰り返す炎症による癒着の影響で、下腹部痛や腰痛が持続することがあります。
③ 性交痛・排便痛
ダグラス窩の癒着によって子宮と直腸が固定されることで生じると言われています。
不妊
子宮内膜症では、
月経のたびに子宮内腔以外にできた部分からも出血が起こります。
これを毎月繰り返すうちに、周囲の組織と癒着が生じることがあります。
たとえば、
卵管采の周辺に子宮内膜症ができると、癒着によって卵子が卵管内にうまく取り込まれなくなることがあります。
また、卵管閉塞が起こると卵子や精子が卵管を通れなくなるため、受精が難しくなります。
このような理由から、
子宮内膜症は不妊の原因になる可能性があります。
月経痛がひどく、妊活中にお悩みの方は、まず婦人科を受診されることをお勧めします。
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よくある質問
子宮内膜症はどこにできるのですか?
卵巣・卵管・ダグラス窩(子宮と直腸の間のくぼみ)・仙骨子宮靭帯・直腸・膀胱などに発育することがあります。
子宮内腔以外の場所にできる点が特徴です。
なぜ月経痛が重くなるのですか?
腹腔内の炎症によってプロスタグランジンが過剰に分泌され、子宮が必要以上に収縮するためと考えられています。
子宮内膜症があると必ず不妊になりますか?
子宮内膜症があっても、必ず不妊になるわけではありません。
ただし、卵管采周辺の癒着や卵管閉塞が生じると受精が難しくなることがあります。
気になる症状がある方は婦人科への受診をお勧めします。
子宮腺筋症との違いは何ですか?
子宮内膜症は子宮内腔以外の場所に内膜に似た組織が発育する疾患で、子宮腺筋症は子宮筋層の内側に発育する疾患です。
名前は似ていますが、別の疾患として区別されます。詳しくは婦人科でご確認ください。
参考文献
- 生理学(東洋療法学校協会)
- 病気がみえる vol.9(婦人科・乳腺外科)

