【記事投稿日】2026.10.2
【筆者】岡田匡史(国家資格・鍼灸師)
不眠で来院された当初の状態

一年ほど前、強い不眠を訴えて当院に来院された方がいます。
病院では睡眠作用のある薬を処方されており、服用すると2~3時間ほど眠れるものの、ご本人は「薬を飲まないと全く眠れない」と話されていました。
心療内科では、仕事を辞めた方がよいのではないかと勧められ、その後退職されたそうですが、それでも不眠は続いていました。
そのような時に当院へ来院され、当初は1週間に1回ほどのペースで施術を行っていました。
その後、睡眠の状態をみながら少しずつ通院間隔をあけ、現在は月に1回ほどのペースで鍼灸施術を続けています。
また、ご自宅でも体調に合わせてお灸を続けていただいています。
最近では、薬を服用しなくても眠れる日が増え、4時間ほど続けて眠れることもあるそうです。
また、一度目が覚めても、うとうとしているうちに再び眠れることがあると話されています。
来院当初は、「薬を飲まないと全く眠れない」と話されていたことを考えると、睡眠の状態は少しずつ安定してきているようです。
鍼灸を続ける中で気づいた、冬のしもやけの変化

先日、施術の際に今後の通院についてお話ししました。
以前より眠れるようになってきたため、
「今後も体調管理として続けていきますか?」
とお聞きしたところ、患者さんから興味深いお話がありました。
毎年冬になるとしもやけができていたそうですが、
「そういえば、前回の冬はしもやけができなかったんです。血流が良くなったのかなと思っています」
と話されていました。
患者さんご自身も、鍼灸施術や自宅でのお灸を続ける中で、冷えや血流の状態に何らかの変化があったのではないかと感じているようでした。
そのため、今後も体調管理として鍼灸を続けていきたいと話されていました。
もちろん、前回の冬にしもやけができなかったことを、鍼灸やお灸による血流改善だけで説明することはできません。
しもやけには、気温や生活環境、その時の体調など、さまざまな要因が関係します。
ただ、不眠をきっかけに通院を始めた方が、睡眠だけではなく、これまで毎年気になっていた体の変化にも気づかれていたことが印象的でした。
不眠だけでなく体全体の状態をみていく

鍼灸院には、「眠れない」「めまいがする」「胃の調子が悪い」など、一つの症状をきっかけに来院される方が多くいます。
しかし、身体の状態をみていくと、一つの症状だけが単独で起きているとは限りません。
当院では、睡眠だけを見るのではなく、胃腸の調子、疲れやすさ、筋肉の緊張なども含めて、体全体の状態を確認しながら施術を行っています。
症状が強い時期には、1週間に1回程度を目安に施術を行い、その後は状態をみながら2週間に1回、3週間に1回、月に1回など、少しずつ通院間隔をあけていくこともあります。
また、状態に応じて、ご自宅でのお灸を取り入れていただくこともあります。
「悪くなってから施術を受ける」というだけではなく、自分では気づきにくい体の変化を定期的に確認しながら、日々のセルフケアも続けていく。
そのような鍼灸の利用方法もあると考えています。
- 不眠に対する当院の施術について詳しく知りたい方は、「不眠の鍼灸治療」をご覧ください。
- 症状が落ち着いた後の定期的な通院については、「体調管理のための鍼灸」でご紹介しています。
施術を希望の方は、「ご利用の流れ」をご確認ください。


