瘀血(おけつ)を「改善」または「悪化」させる食べ物

瘀血(おけつ)と食事の関係を解説する野菜のイメージ

瘀血(おけつ)を改善させる食べ物

【記事改定日】2026年2月4日
【筆者】岡田匡史(国家資格・鍼灸師)


瘀血(おけつ)による不調をイメージした女性

あなたは「瘀血(おけつ)」という言葉を聞いたことがありますか?

検査では異常がないと言われたものの、
肩こり・頭痛・めまい・生理痛・胃もたれ・不妊などの不調が続いている方を診ていると、
瘀血の反応が見られることが少なくありません。


瘀血(おけつ)とは

血の巡りが滞っている状態を示す血管のイメージ

瘀血(おけつ)とは、
東洋医学で「血の巡りが滞っている状態」を表す考え方です。

実際に血液が汚れているという意味ではなく、
血液が体のすみずみに行き届きにくくなり、
本来の働きが十分に発揮されていない状態をイメージしてください。

血液は、
酸素や栄養、ホルモンを運び、
不要になった老廃物を回収する役割を担っています。

この巡りが悪くなることで、

  • 肩こり・腰痛
  • 頭痛・動悸・めまい
  • 食欲不振・胃もたれ
  • 生理痛・不妊

など、さまざまな不調につながることがあります。


鍼灸師が考える「瘀血」の見つけ方(腹診)

腹診によって瘀血(おけつ)の反応を確認している様子

私(鍼灸師)の施術では、腹診によって瘀血の反応を確認しています。

具体的には、
お臍の斜め下あたりを指腹で軽く押したときに、

  • 硬さを感じる
  • 圧痛(押すと痛い反応)が出る

といった反応が見られることがあります。

瘀血を改善させるツボに鍼を行うと、

  • お腹が柔らかくなる
  • 押したときの痛みが消える
  • 冷たかったお腹が温かくなる

といった変化が出ることがあります。

これは、血の流れが良くなった一つのサインと考えられます。

※腹診については、こちらのページで詳しく解説しています。

腹診はあなたの不調を解き明かす


食事も瘀血に大きく関わります

瘀血(おけつ)と食事の関係を説明する鍼灸師

ただ、ここで一つ問題があります。

施術によって血の滞りが改善しても、
瘀血になりやすい食べ物を日常的に摂っていると、元に戻りやすいのです。

瘀血の原因は食事だけではありませんが、
巡りが悪くなっている方の多くは、
体に負担のかかりやすい食べ物を好んでいる傾向を感じます。

そのため、
瘀血を悪化させやすい食べ物は控え、
改善を助ける食材を意識して取り入れることが大切です。


瘀血(おけつ)を改善させる食べ物の考え方

東洋医学では、
瘀血を改善するには「辛味」のある食材が良いと考えられています。

辛味は「肺」に作用し、
呼吸を通して全身に気を巡らせる働きを助けます。

辛味と気の巡りの関係を示した図

気が巡ると血も動き出すため、
結果として血の流れが良くなりやすくなります。


瘀血(おけつ)の改善に役立つ食べ物

玉ねぎ

瘀血(おけつ)の食事解説に用いる玉ねぎ

玉ねぎは体を温め、血の巡りを助ける代表的な食材です。
瘀血体質の方に、日常的に取り入れやすい食材の一つです。

にんにく

瘀血(おけつ)の食事解説に用いるにんにく

にんにくは胃腸の働きを高め、お腹を温めます。
食欲不振や胃もたれ、咳や痰が気になる方にも用いられます。

にら

瘀血(おけつ)の食事解説に用いるにら

にらは体を温める作用が強く、
冷えを伴う月経痛がある方におすすめです。

ねぎ

瘀血(おけつ)の食事解説に用いるねぎ

ねぎは体を温め、発汗を促します。
悪寒を感じる風邪の初期にも使われます。

生姜(しょうが)

瘀血(おけつ)の食事解説に用いる生姜(しょうが)

生姜は体の表面を温め、
冷えによる不調を和らげる働きがあります。
胃腸の調子を整える目的でも用いられます。

青魚

瘀血(おけつ)の食事解説に用いる青魚

辛味とは異なりますが、
イワシ・サンマ・サバなどの青魚も血の巡りを助けます。

EPAやDHAといった不飽和脂肪酸を多く含み、
食事の面から血流をサポートします。

納豆

瘀血(おけつ)の食事解説に用いる納豆

納豆は、ナットウキナーゼの働きにより、
血の流れを助ける食品として知られています。


瘀血(おけつ)を悪化させる食べ物

瘀血(おけつ)と食事の関係を説明する甘い菓子パン

次に、瘀血を悪化させやすい食べ物です。

  1. 甘い物
     砂糖を多く含む菓子パン・チョコレート・ケーキ・和菓子・アイス・ジュースなど
  2. 乳製品
     チーズ・生クリーム・バターなど
  3. 脂っこい物
     脂の多い肉・揚げ物
  4. 味の濃い物・塩分の多い物
  5. 冷たい飲み物・冷たい食べ物

これらを摂りすぎると、
消化吸収の負担が増え、胃腸の働きが低下しやすくなります。

その結果、
東洋医学でいう「痰湿(たんしつ)」と呼ばれる
ヘドロのような状態が生じやすくなり、
血の流れを妨げ、瘀血を悪化させる一因になります。


最後に

瘀血は、食事だけで完全に改善するものではありません。

当院では、腹診など体の反応を確認しながら、
今の不調が瘀血によるものかどうかを丁寧に見ていきます。

まずは、
日々の食事を少し意識するところから始めてみてください。

それでも改善しにくい不調がある場合は、
体の状態を一度、確認してみることも大切です。


追記:瘀血と体質改善について

瘀血は、食事や生活習慣だけでなく、
体の反応を見ながら整えていく考え方もあります。

当院では、腹診などを通して瘀血の状態を確認し、
その方に応じた鍼灸治療や体質改善の考え方を
整理してお伝えしています。

「なぜ不調が繰り返すのか」
「体質から見直したい」

そう感じた方は、こちらも参考にしてください。

【関連ページ】


【参考文献】

  • 漢方薬膳学(万来舎)
  • よくわかる漢方薬膳(ユーキャン自由国民社)
  • まいにち漢方(ナツメ社)

おかだ鍼灸院 院長。

東洋医学(脈診・腹診)を中心に、
自律神経の不調や不妊(妊活)のお悩みを
25年以上臨床でサポートしています。

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