東洋医学で考える不妊と腎虚

不妊に悩み東洋医学的な体質改善を考える夫婦 東洋医学の基本

不妊と腎虚の関係

【記事改定日】2026年2月3日
【筆者】岡田 匡史(国家資格・鍼灸師)


妊娠を望んでいるのに、
「検査では異常がないと言われた」
「年齢のことが気になって不安になる」
そのようなお気持ちを抱えていませんか。

東洋医学では、不妊の背景を
「腎(じん)」の働き から考えることがあります。


昔の人は、『男の精』と『女の精』が交わる事により、新しい精が生まれ、人間が誕生すると考えられていました。

新しい命の誕生を表す赤ちゃん

新しい精は、『先天の精』と言われて、『腎』の中にしまわれると考えられています。

そして、発育・知能の発達・生殖能力などに影響を及ぼしていきます。

※ここでいう「腎」は、西洋医学でいう腎臓そのものの病気を指すものではなく、
成長・生殖・生命力などを含めた、東洋医学独自の概念です。

東洋医学で考える『腎』の働き


中国最古の医学書(黄帝内経素問・上古天真論)には、女性は7の倍数の年齢で体調が変化する事が書かれています。

これは、女性の腎気の盛衰を表しています。

女性の成長と年齢による腎気の変化を示した図
  • 7歳 :歯が生え変わる、髪の毛が伸び始める
  • 14歳:初潮を迎える(月経が始める)
  • 21歳:親知らずが生える、生命の充実期
  • 28歳:筋肉や骨が発達する、髪の毛が豊かに生える、生命の最盛期
  • 35歳:顔からいきいきとした輝きが消える、髪が抜け始める
  • 42歳:顔の輝きがなくなる・髪が白くなる
  • 49歳:閉経する(月経がなくなる)、体力が衰える

これらを見ていくと、14歳で腎気が旺盛となって月経が始まり、子供を作る事が可能になります。

そして、28歳が最も身体が充実している時期になり、49歳で腎気が衰えて月経がなくなり、子供を作れなくなる事が書かれています。

この事から、『腎』の状態が不妊に関わっている事がわかります。


【参考文献】
レディース鍼灸(医歯薬出版株式会社)
中医学ってなんだろう(東洋学術出版)


腎虚の方の特徴


腹診で腎虚を発見する方法

腹診で腎虚を判断するための五臓の反応点の位置

東洋医学では、

  • みぞおちが『心』
  • お臍回りが『脾』
  • お臍の右側が『肺』
  • お臍の左側が『肝』
  • 下腹部が『腎』

の状態を表すと考えられています。

健康な方のお腹は、ふっくらとした、つきたてのお餅のようなお腹をしています。

逆に、不健康の方は、
・しこりのような硬さがある
・冷えている
・指腹で押すと痛みがある
・拍動がある
・緊張している
・ぐにゃぐにゃしている

などの感覚がみられます。

腎虚の方のお腹は、
下腹部が冷えていたり、軟弱になっていたり、凹んでいる感覚があります。

▶腹診はあなたの不調を解き明かす


脈診で腎虚を発見する方法

脈診によって腎虚の状態を確認する際のポイント

東洋医学では、手首の動脈の拍動によって、五臓の状態を知る事ができます。

右の手首には、
肺・脾・心包

左の手首には、
心・肝・腎

という具合になっています。

脈診をした時に腎虚の方は、
左手首の『腎』の脈が弱く打っています。


腎虚でみられる症状

腎虚によって足腰のだるさを感じている男性の様子
  • 腰や足がだるくなる
  • 足腰が冷える
  • 耳鳴り・難聴
  • むくみ、または頻尿
  • 髪の毛が細くなる・白髪が出る
  • 精力の減退
  • 不安感が強い(恐れの感情)

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【追記】

※当院では、ツボや対症的なケアだけでなく、
妊娠に向けて体の土台を整えることを大切にしています。

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自律神経の乱れが気になる方へ

おかだ鍼灸院 院長。

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25年以上臨床でサポートしています。

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