【記事投稿日】2026.10.30
【筆者】岡田匡史(国家資格・鍼灸師)
先日、だるさや不眠、耳鳴りがあるものの、「どこに相談したらよいのか分からない」という方が来院されました。
耳鳴りについては耳鼻科を受診し、さらに内科でも診てもらっていたそうです。甲状腺についても調べてもらい、大きな異常は指摘されなかったとのことでした。
それでも、ご本人としては体調がすっきりしません。
「心療内科に行った方がいいのか?」
「整体でみてもらうのか?」
「鍼灸を受けてもいいのか?」
そのように迷っていたそうです。
病院で異常がなくても、体調が悪いことはあります

だるさは、原因を一つに決めにくい症状です。
睡眠不足や疲労だけでなく、貧血、血糖の問題、甲状腺、肝臓や腎臓の異常、薬の影響など、身体的な原因が関係することがあります。
一方で、強いストレスや不安、気分の落ち込みなどが、身体のだるさとして現れることもあります。
今回の方は、耳鼻科と内科を受診し、必要な検査を受けたうえで大きな異常は指摘されていませんでした。
それでも調子が悪いため、
「更年期や閉経後の変化が関係しているのか?」
「心療内科に相談した方がよいのか?」
「鍼灸で身体をみてもらうのはどうなのか?」
というところで迷われていました。
女性の場合は、50代後半になると閉経後の時期に入っている方も多くなります。
更年期の時期を過ぎていても、眠りにくさ、疲れやすさ、ほてり、動悸、気分の変化などが続くことがあります。
そのため、症状の経過によっては婦人科で相談することも選択肢になります。
また、強い不安や気分の落ち込みが続いていたり、仕事や家事など日常生活への影響が大きい場合には、心療内科や精神科へ相談することも大切です。
実際に身体をみると、お腹にも反応が出ていました

今回の方の身体を確認すると、みぞおちのあたりに硬さがあり、右の季肋部にも緊張がみられました。
当院では、このようなお腹の反応も、現在の体調を考える材料の一つにしています。
東洋医学では、精神的な緊張やストレスが続いているときに、「心」や「肝」の働きの乱れとして捉えることがあります。
今回の方にも、そのような状態が体調不良に関係している可能性があることをお伝えしました。
もちろん、これは西洋医学上の病名や診断とは違います。
当院では、症状の経過を聞いたうえで、脈、お腹、手足のツボの反応、筋肉の緊張などを確認しながら、今の身体がどのような状態になっているのかをみていきます。
「耳鳴りがあるから耳のツボ」
「眠れないから不眠のツボ」
と単純に決めて施術するわけではありません。
実際に身体に出ている反応を確認して、その方に合わせて施術を考えていきます。
「鍼をすると身体は楽になりますか?」と聞かれました

施術前に、
「鍼をすると身体は楽になりますか?」
という趣旨のことを聞かれました。
こうした体調不良では、1~2回ですぐ大きく変わるというより、施術を続ける中で少しずつ身体の変化を感じていく方が多いです。
今回の方には、まず1週間後にもう一度来院してもらい、身体の状態や症状がどのように変化しているか確認することをお伝えしました。
当院では、このような体調不良の場合、初めは1週間に1回程度の施術を行い、身体の状態や症状の変化をみていくことがあります。
その後、体調が安定してきた場合には、2週間に1回、3週間に1回というように、少しずつ施術の間隔を空けていきます。
一度の施術だけで判断するのではなく、その後の身体の変化をみながら施術の間隔を考えていくようにしています。
病院で異常がないけれど、体調がすっきりしない方へ

今回のように、
「病院で検査を受けたけれど大きな異常はない」
「でも、だるさや不眠などの不調が続いている」
「次にどこへ相談すればよいのか分からない」
という方はいます。
必要に応じて婦人科や心療内科などへ相談することも大切ですが、検査では大きな異常がないものの体調が整わない場合には、身体を整える方法の一つとして鍼灸を利用することもあります。
鍼灸は、病院で行う検査や診断の代わりになるものではありません。
当院では、病名だけで施術を決めるのではなく、症状の経過や、脈・お腹・手足のツボなどに現れている反応を確認しながら、その方の身体の状態をみていきます。
当院で自律神経の不調がある方をどのようにみているのかについては、
でも紹介しています。
また、検査では大きな異常はないと言われたものの体調がすっきりせず、鍼灸を受けてみようかと考えている方は、「ご利用の流れ」をご覧ください。


