鍼(はり)とマッサージの効果の違い

肩に手を当てる女性 東洋医学の基本

【記事改定日】2026年6月23日
【筆者】岡田匡史(国家資格・鍼灸師)

数年前に、肩こりで来院された女性がいます。

その方は、肩が張ってくると頭も痛くなるため、定期的にマッサージに行っていると言っていました。

マッサージを受けた後は肩がスッキリして楽になるようですが、すぐに戻ってしまうことが難点だったようです。

そこで、何か良い方法がないか調べて、鍼灸を試しに来られました。

今回は、その方のエピソードをもとに、鍼(はり)とマッサージの効果の違いについて、私(鍼灸・マッサージ師)の経験からお伝えします。


「この効果はいつまでもつのですか?」

ベッドに座り顎に手を当てる女性

施術が終わった後、その方から何度も聞かれたことがあります。

「この効果は、いつまでもつのですか?」

おそらく、

「マッサージよりも長く、筋肉がこらずに持つのかな?」

と思って聞かれたのだと思います。

マッサージで楽になっても、すぐに戻ってしまう経験があると、鍼の効果がどのくらい続くのか気になるのは自然なことです。


鍼治療は「その場の軽さ」だけを見るものではない

手を広げ立つ院長

はり治療の効果は、一時的に肩が軽くなるかどうかだけで考えるよりも、定期的に受けているうちに、以前より肩こりが気にならなくなってくることが多いです。

もちろん、すべての方に同じ変化が出るわけではありません。

ただ、私(鍼灸・マッサージ師)の経験では、鍼治療を続けているうちに、

  • 肩こりを感じる頻度が減る
  • 頭痛が起きにくくなる
  • 体全体の調子が上向いてくる

という変化を聞くことがあります。


マッサージとの違い

マッサージは、受けている時の気持ちよさや、終わった後のスッキリ感があります。

ただ、人によっては、

  • もっと強く揉んでほしくなる
  • もっと長く受けたくなる
  • 受けた直後は楽だが、すぐに戻ってしまう

ということがあります。

また、強い刺激を繰り返すことで、筋肉が押された力に負けないように、かえって硬くなっていくように感じることもあります。

これでは、良くしているのか、悪くしているのか分からなくなってしまいます。


鍼治療で、肩こり以外も変わることがある

ソファーに座り笑顔の女性

はり治療の場合、肩こりだけでなく、他の症状が良くなることがあります。

例えば、患者さんから、

  • 頭痛が減った
  • めまいが起きなくなった
  • よく眠れるようになった
  • 生理痛が減った
  • 食欲が出てきた
  • お通じが良くなった
  • 足の冷えが以前より良くなってきた

という話を聞くことがあります。

これは、ただ凝っているところを揉むマッサージでは、起こりにくい変化だと感じています。


五臓の働き・バランスを見ているから

五臓の関係を示した図

このような変化が起こる理由は、
東洋医学を専門とする鍼灸院では、「五臓」の働きやバランスに着目して施術しているからだと考えています。

東洋医学における「五臓」は、西洋医学の臓器とは異なる概念です。

肝・心・脾・肺・腎それぞれの働きとバランスの乱れが、さまざまな症状として現れると考えます。

肩こりだけを見るのではなく、体全体の状態を見ながら施術する。

この点が、鍼治療とマッサージの大きな違いだと思います。

[参考:東洋医学は五臓を整えて体調を回復させる]


まとめ

人差し指を立てる院長

マッサージは、揉んでもらう気持ちよさや、その場のスッキリ感があります。

そのため、揉んでもらうのが好きな方は、マッサージを受けるのも良いと思います。

一方で、鍼治療は、単に肩の筋肉をゆるめるだけではなく、体全体の働きやバランスを整えることを目的にしています。

そのため、肩こりだけでなく、頭痛・めまい・睡眠・生理痛・胃腸の調子などに変化が出ることがあります。

この辺りが、鍼とマッサージの効果の違いだと私は感じています。

施術をご希望の方は、ご利用の流れをご覧ください。

おかだ鍼灸院 院長。

東洋医学(脈診・腹診)を中心に、
自律神経の不調や不妊(妊活)のお悩みを
26年以上臨床でサポートしています。

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