妊活をされている方の中に、
「東洋医学では腎が大切と聞いたけれど、腎臓のこと?」と疑問に思われる方がいます。
西洋医学の「腎臓」とは少し違う話なので、このページでわかりやすくお伝えします。
西洋医学の「腎臓」と東洋医学の「腎」はどう違う?

まず大前提として、東洋医学で言う「腎」は、西洋医学の「腎臓」とは別物です。
西洋医学での腎臓の主な働きは以下のとおりです。
- 体内の水分量を調節する
- 血液から必要なものと不要なものをより分けて尿を作る
- 血圧を調節する
- エリスロポイエチンというホルモンを分泌して赤血球を増やす
これらはいわゆる「フィルター」としての働きで、多くの方がイメージする腎臓の役割です。
一方、東洋医学で言う「腎」は、もっと広い意味を持つ概念です。臓器としての腎臓だけでなく、生命エネルギーの貯蔵庫のようなイメージで、全身に関わる多くの働きを担っていると考えます。
東洋医学における「腎」の8つの働き

東洋医学では、「腎」には以下のような働きがあるとされています。
- 腎は精を蔵す ── 生命の根源となるエネルギー(腎精)を蓄える
- 腎は水を主る ── 体内の水分バランスを調整する
- 腎は納気を主る ── 呼吸を深く安定させる働き(特に吸う力)
- 腎は志に在っては恐なり ── 精神的には「恐れ・驚き」と関連する
- 腎は体に在っては骨なり ── 骨の強さや発育に関わる
- 其の華は髪に在り ── 髪の状態に腎の状態が現れる
- 腎は耳に開竅する ── 耳の聴力と関係する
- 腎は二陰に開竅する ── 生殖器・排泄器官と関係する
このように、東洋医学の「腎」は腎臓そのものというより、生命力・成長・生殖・老化全般に関わるエネルギーの源というイメージです。
不妊に関係する「腎精」

この8つの働きのうち、不妊と特に深く関わるのが「腎は精を蔵す(腎精)」です。
「腎精」とは、簡単に言うと新しい生命を誕生させるための根本的なエネルギーのことです。具体的には、
- 生殖能力の発達を支える
- 生殖機能の旺盛さを決める
- 体の発育や知能の発達にも影響する
- 腎精から髄(ずい)が生まれ、髄が骨を養う
- 腎精から血が生まれる
と考えられています。
つまり、「腎精」は妊娠・出産だけでなく、体全体の成長や血液の生成にまで関わる、東洋医学の中でも特に重要な概念です。
腎が弱ると、どんな影響が出る?
「腎」が弱ると、その働きに支障が出ます。生殖機能への影響に絞ると、次のようなことが起こると考えられています。
女性の場合

- 月経の乱れ(周期・量・色の異常)
- おりものの異常
- 不妊症や性感の問題
- 妊娠・出産にまつわるさまざまなトラブル
男性の場合
- 勃起障害(ED)
- 早漏・遺精
- 男性不妊
ただし、婦人科系の悩みがすべて「腎の弱り」によるものではありません。あくまで、東洋医学的な視点からの一つの見方です。
検査で異常がないのに妊娠できない方へ

病院で一通り検査をしたけれど「異常なし」と言われた。
それでも妊娠できない。そういう方は少なくありません。
西洋医学の検査では数値として現れにくい「体の機能的なアンバランス」を、東洋医学では「腎の弱り」として捉えることがあります。
埼玉県幸手市のおかだ鍼灸院では、脈診・腹診などの東洋医学的な診察を通じて、こうした体のアンバランスにアプローチしています。
体のことで気になることがあれば、ご予約をお待ちしています。
なお、妊活と自律神経の関係についても、自律神経失調症の鍼灸治療ページで詳しく解説しています。
ストレスや睡眠の乱れが妊活に影響していると感じる方は、あわせてご覧ください。
よくある質問
Q. 東洋医学の「腎」が弱っているかどうか、自分でわかりますか?
東洋医学では、腰のだるさ・耳鳴り・髪の毛の状態・月経の乱れ・冷えなどが腎の弱りのサインとして現れることがあります。
ただし、自己判断は難しいため、脈診・腹診などの診察を受けることをおすすめします。
Q. 鍼灸で「腎」を強化するとはどういうことですか?
鍼灸では、腎の働きを補うとされるツボ(太谿・腎兪など)に施術を行い、体全体のバランスを整えていきます。
腎精を補い、生殖機能の土台を整えることを目的としています。
Q. 男性不妊にも「腎」の考え方は使えますか?
はい、東洋医学では男性不妊(精子の数・運動率の問題など)においても、腎の弱りが原因の一つとして考えられています。
Q. 病院の不妊治療と並行して鍼灸を受けることはできますか?
はい、施術を受けられます。
病院での不妊治療と並行して施術を受けられる方が大半です。
Q. 何回くらい通えば体質の改善を感じられますか?
週に1回の施術を当院では基本としています。
約3ヶ月程度継続されていると、「ぐっすり眠れるようになりました」「生理痛が軽かったです」「胚盤胞まで育ちました」「子宮内膜が厚くなりました」などのお話を聞くケースがあります。
※効果には個人差があります。
➡ 不妊でお悩みの方は、詳しくは「不妊・妊活専門ページ」をご覧ください。
➡ 当院の施術を希望の方は「ご利用の流れ」からどうぞ。

