五十肩(肩関節周囲炎)の鍼灸症例

右手で肩を押さえている女性

肩が痛くて夜も眠れない
腕が上がらなくて着替えもつらい
——そんな状態が何週間も続いていませんか。

五十肩(肩関節周囲炎)は、湿布や痛み止め、注射を受けても思うように改善せず、いつ終わるのかと不安になる方も少なくありません。

幸手市・久喜市・加須市のおかだ鍼灸院には、そのようなお悩みを抱えた方が多く来院されています。


このような事でお困りですか?

頭に手を当てている女性
  • 夜間の痛みが激しく、寝返りができない・眠れない
  • 服を脱いだり着たりするときにズキっと痛む
  • 腕を前方・横に上げようとすると痛みが出る
  • 整形外科で注射を受けたが改善しなかった
  • リハビリで肩を動かしていたら、かえって痛みが増した
  • 湿布・痛み止めでは限界を感じている

このページでは、おかだ鍼灸院に来院された、五十肩の2つの症例をご紹介します。

五十肩の治療については、こちらもご覧ください。
四十肩・五十肩の鍼灸治療について


症例①【五十肩/夜間の激しい痛み】

右肩の痛みの位置を示した図

来院日: 令和6年12月4日
患者:56歳女性
主訴: 右五十肩

9月中旬から右肩関節が痛み始め、
10月に整形外科へ受診。痛み止め・湿布・注射を受けたが痛みの軽減がみられなかった。

特に夜間痛が激しく、寝返りができない・眠れないという状態が続いており、手術も勧められていた。

随伴症状: 筋肉がつりやすい・眼精疲労・不眠・肩こり


施術と経過

肩関節の状態を確認すると、五十肩に特有の「結帯障害(エプロンを結ぶ動作)」や、腕を前方に上げる動作で痛みが生じた。

背中の筋肉を確認すると、肩の炎症の影響で患側の筋肉が盛り上がっていた。

腹診では水分穴付近に拍動がみられた(ストレスや痛みの影響と考えられる)。

血流をイメージした図

また、瘀血(血流の悪くなっている状態)も確認した。
▶瘀血(おけつ)については、「瘀血の鍼灸治療」をご覧ください。

脈診からは、腎虚により炎症を鎮める力が弱っていることが読み取れた。

これらを改善するツボに鍼をして、第1回目を終えた。


第2回目

1週間ほど休診していたため施術ができなかった期間があり、
その間に「肩の痛みが激しいので整形外科で注射をしてもらった」とのことだった。

しかし、夜間痛に変化はなかった。
今回は前回の施術に加えて、背部のツボに30壮のお灸を行い、施術を終えた。


第3回目

夜間痛が軽減してきた。
「一番痛みが激しい時を10とすると、4くらいに減った」とのこと。

今回は背部のツボ2か所に20壮・20壮、計40壮を加えた。
また、自宅でのお灸のやり方を伝えた。


第4回目

「一番痛みが激しい時を10とすると、2くらいに減った」とのこと。
夜間痛はだいぶ落ち着いてきた様子だった。


第6回目

テレビを見ていると腕がズキズキすることがあったが、痛みは取れてきた。
ただし、仕事で腕を酷使してしまい、数日間痛みが増した。

施術後は楽になる状態が続いている。
現在は急性期の夜間痛が落ち着き、主に動作時の痛みが残存している。施術は継続中。


考察

この方の激しい夜間痛がなかなか取れなかった原因には、
肩の体操が関係していたと思われます。

整形外科から「肩の体操をしないと関節が固まってしまう」と言われていたため、痛みをこらえながら体操を続けていたとのことでした。

しかし、急性期に無理をするとかえって炎症を助長し、悪化させてしまうことがあります。
おそらく、この方の場合もそのように悪化していたと感じました。

体操をやめ、背部のツボにお灸をするようになってから、
夜間痛が減って眠れるようになりました。

動かさないと肩関節の拘縮が起こることも事実ですが、
五十肩の場合、日常生活の中で腕を使っているうちに関節の可動域も改善することがほとんどです(約1年ほどかかることが多いです)。

急性期は、あまり無理をしない方が良いでしょう。

また、激しい肩の痛みがある方の中には、
石灰が溜まるタイプの「石灰沈着性腱板炎」や「腱板断裂」の場合もあります。

五十肩だと自己判断せず、
整形外科でレントゲンを撮ってから鍼灸治療を受けることをおすすめします。

※施術の効果には個人差があります。


症例②【五十肩/腕まで放散する肩の痛み】

左肩の痛みの位置を示した後面図
左五十肩の痛みの位置を示した後面の図

来院日: 平成29年12月2日
患者:54歳男性
主訴: 左五十肩・上腕への放散痛

夏前から肩に痛みが起こり、左肩関節から上腕にかけて放散痛がある。
服を脱いだり着たりする時に「ズキっ」と痛みが出る。
寝返りの際も肩が痛む。

整形外科で五十肩(肩関節周囲炎)と診断され、
関節の拘縮を改善するために肩の体操を勧められたが、運動をするとかえって痛みが増し、夜中も痛くて眠れない状態だった。

以前、奥さんがおかだ鍼灸院に来院されていたことがあり、勧められて来院された。


施術と経過

肩関節の可動域を確認すると、前方挙上100°・外転90°だった。

脈の状態は「疲労」を表す脈が出ていた。
ツボの反応からは、免疫の弱り(扁桃腺の弱体化)を伺える反応があり、アドレナリンの分泌亢進も確認した。

また、毎日お酒を飲まれるとのことで、肝臓の弱りの反応も出ていた。
これらを改善するツボに鍼をして、第1回目を終えた。


第2回目

仕事が忙しく帰宅が遅い日が続いており、その影響で風邪を引いてしまった。
左肩から腕への放散痛が前回より辛い状態だった。

今回は徹底的に免疫を強化する施術を行い、自宅でのお灸も続けてもらった。


第3回目

風邪は少し良くなってきたが、仕事の疲れが残っている。腕への放散痛も少し軽くなった。
ただし、肩全体の痛みはある。


第4回目

風邪は良くなった。左肩関節の痛みはまだ強い。
施術前に仰向けで腕を上げると痛みが出ていたが、施術後に同じ動作をすると痛みが軽減していることに本人が気づいた。


第5回目

左肩関節の痛みは強いが、第1回目の施術時には仰向けで寝ているだけで肩が痛くなっていた。

今回は腕を伸ばして仰向けに寝ても痛みが出なくなっていた。少しずつ良い方向に変化している。


第7回目

腕への放散痛が少し改善していたところ、雪かきで肩に負担がかかり、痛みがぶり返した。


第8回目

放散痛が軽減した。


第10回目

肩を動かした時の「ズキっ」とした痛みがなくなった。良い状態になってきた。肩関節の拘縮は残っている。


第11回目

約1か月後に来院。今まで強かった肩関節の拘縮が急激に改善した。


第12回目

約1か月後に来院。肩の痛みはほぼ消失し、施術を終了した。


考察

この方の体の状態は、夜遅くまでの仕事による疲労で、免疫の弱り(扁桃腺の弱体化)が強く出ていました。
また、毎日お酒を飲まれることで、肝臓の弱りを表す反応もありました。

これらが、この方の五十肩の回復を阻害する原因でした。

扁桃腺が弱っていると、その人が弱っている結合組織で炎症を起こしやすくなると言われています(扁桃病巣感染症)。
▶扁桃については、「万病の元になる喉(扁桃)の鍼灸治療」をご覧ください。

実際に、夜遅くまでの仕事が続いて風邪を引いたときに、五十肩の痛みがより強くなるという経過がみられました。

また、肝臓の弱りは、必要なところへ血液を分配する働きが低下するため、肩回りの筋肉にも悪影響を及ぼしていました(血行不良)。

毎日、免疫力を高めるツボにお灸を続けたこと、そして休肝日を作るなど生活習慣を見直したことで、徐々に五十肩も改善されていきました。

腕を動かした時の激しい痛みや夜間痛は約3か月で改善。
その2か月後には拘縮も回復し、日常生活に不便がなくなったため施術を終了しました。


幸手市・久喜市・加須市・杉戸町など近隣で五十肩にお悩みの方は、おかだ鍼灸院におまかせください。

五十肩の治療について詳しくは、こちらのページもご覧ください。
四十肩・五十肩の鍼灸治療について

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