原因がわからない不調が続いている。
病院で検査しても異常がない。
そんなとき、喉の「扁桃」が関係しているかもしれません。
扁桃は免疫の最前線として働いているため、ここに慢性的な炎症があると、離れた場所にさまざまな症状を引き起こすことがあります。
このような事でお困りですか?

扁桃病巣感染症を知っていますか?

私たちは、呼吸によって空気中の酸素を体内に取り入れて、
不要になった二酸化炭素を排出しています。
この過程の中で、空気中のウイルス・細菌なども一緒に取り込んでしまいます。
しかし、喉には扁桃と呼ばれるリンパ組織があるため、
体内に侵入しないよう体を守っています。
このような理由から、扁桃(特に口蓋扁桃)は
免疫の重要な場所と考えられています。
口蓋扁桃では、常にウイルス・細菌に接しているため、
戦闘状態になっている「リンパ球」が存在します。
新たなウイルス・細菌が侵入してくると、
直ちに炎症物質(サイトカイン:生体の炎症・異物の排除を活性化させ免疫反応を活性化)を放出したり、抗体を産生します。
それらは血流に乗って全身をめぐり、
遠く離れた腎臓・皮膚・関節などに二次的な病気を引き起こします。
この事を「扁桃病巣感染症」といいます。
(参考サイト:扁桃病巣感染症/旭川医科大学病院)
なお、扁桃による不調は、
「扁桃自体は無症状か、軽い痛みや違和感程度で引き起こされる」と言われています。
扁桃により引き起こされる症状と疾患

鍼灸の流派のひとつである「長野式」を創始された故・長野潔先生は、「扁桃」に着目して臨床を行っていた鍼灸師です。
長野潔先生の著書(『鍼灸臨床 新治療法の探求』)には、扁桃によって起こる症状・疾患として以下のようなものが挙げられています。
- 全身倦怠感
- 肩こり・首こり・五十肩
- 食欲不振・むかつき・腹痛
- 脱力感
- 咽頭異物感
- 腎炎
- リウマチ性関節炎
- 乾癬
- 結節性紅斑
- 慢性湿疹
- 骨盤滲出性紅斑
- 慢性蕁麻疹
- 慢性微熱
- 不眠・イライラ等の神経疾患
- ほてり・冷え等の血管運動神経失調
- 掌蹠膿疱症
- 心内膜炎
- その他(腰痛・神経痛・頭痛・頭重・関節痛・めまい・耳鳴り)
これらは、
- 扁桃病巣感染症によって引き起こされるもの
- 扁桃によって自律神経が影響されたもの
- 扁桃によって副腎に影響が出たもの
などが含まれていると思われます。
扁桃と自律神経については、「治らない自律神経の乱れ、その原因は喉かも知れません」をご覧ください。
扁桃と鍼灸治療
鍼灸治療では、問診・脈診・腹診・ツボの反応から、
扁桃(免疫)に問題が出ていないかチェックをします。
たとえば、

胸鎖乳突筋に緊張・硬結・圧痛がある

親指の付け根に圧痛がある

お臍の右側に圧痛がある
このような反応がある場合は、
喉に「違和感」や「痛み」がなくても
扁桃に問題(炎症)がある反応です。
このような場合、根本原因である扁桃の炎症を鎮めることで、諸症状を改善させることができます。
症例①:慢性上咽頭炎による不定愁訴

以下のような諸症状で鍼灸院に来られた方がいます。
その方は、耳鼻科で「慢性上咽頭炎」による不調と言われ、
施術を受けていたそうです。
慢性上咽頭炎も「扁桃病巣感染症」と同じく、
さまざまな不調を起こします。
扁桃には、口蓋扁桃・耳管扁桃・咽頭扁桃・舌扁桃があり、
上咽頭の場所に咽頭扁桃があります。
慢性上咽頭炎の場合も、
扁桃の鍼灸治療で上咽頭の炎症を静めることができます。
この方の場合、全ての症状が改善されるまでに時間がかかりましたが、現在は健康を取り戻しています。
慢性上咽頭炎については、「慢性上咽頭炎とは?症状の特徴と原因、鍼灸治療の考え方」をご覧ください。
症例②:五十肩(肩関節痛)

以前、夜間痛と少し動かしただけで「ズキッ」と痛みが来る五十肩で来院された方がいました。
その方は扁桃の反応が強く出ていたため、
扁桃を中心に鍼灸治療を続けていたところ、
夜間痛が減り、痛みが徐々に楽になっていきました。
しかし、ある時、過労がたたって風邪を引いてしまったことがありました。
その方によると、
「ぶり返してしまったように痛くなった」とのことでした。
これは、扁桃の炎症が遠くの肩関節に影響を及ぼしたことを物語っています。
このようなトラブルがありましたが、
3か月ほどで夜間痛と「ズキッ」とする痛みが改善されました。
効果には個人差があります。
FAQ
Q. 扁桃が原因かどうか、どうすれば分かりますか?
A. 鍼灸治療では、問診だけでなく脈診・腹診・ツボの反応から扁桃の状態をチェックします。
喉に症状がなくても、胸鎖乳突筋の硬結や臍周辺の圧痛などに反応が出ることがあります。
Q. 扁桃を取り除く手術をすれば解決しますか?
A.旭川医科大学病院のサイトには、
扁桃病巣感染症として扁桃摘出術(扁桃をとる手術、以下扁摘とします)の有効性は多種多様の疾患で報告されていますが、現在はその極めて高い扁桃摘出術の有効性から、掌蹠膿疱症、胸肋鎖骨過形成症およびIgA腎症が扁桃病巣感染症の代表的疾患として認識されています。
詳しくは、(参考サイト:扁桃病巣感染症/旭川医科大学病院)をご覧ください。
Q. 慢性上咽頭炎と扁桃病巣感染症は同じものですか?
A. 異なりますが、どちらも扁桃(咽頭扁桃を含む)の慢性的な炎症が遠隔部位に影響を与えるという点では共通しています。
慢性上咽頭炎の場合も、扁桃の鍼灸治療で上咽頭の炎症を静めるアプローチが有効です。
Q. 何回くらいで効果が出ますか?
A.数回の施術で症状が改善される方もいますが、慢性的に体調不良の方は、継続的な施術が必要になるケースがあります。
扁桃の不調の方へ
埼玉県幸手市のおかだ鍼灸院では、扁桃の状態を脈診・腹診・ツボの反応で丁寧に確認しながら施術を行っています。
原因がわからない不調や、自律神経との関連が疑われる症状については、[自律神経失調症専門ページ]もあわせてご覧ください。
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