【記事改定日】2026年2月7日
【筆者】岡田 匡史(国家資格・鍼灸師)
どれぐらい続けてお灸をすれば効果が現れますか?

慢性的な不調や体質改善を目的とする場合、
お灸は「3ヶ月」を一つの目安に続けてみてください。
これは、当院での臨床経験だけでなく、
昔から伝わる「灸100日(約3ヶ月)」という考え方とも重なります。
お灸について

おかだ鍼灸院に来院される方には、
- 自律神経の乱れによる体調不良
- 腰痛・坐骨神経痛
- 虚弱体質
- 妊娠しやすい体づくりを目的とした方
など、さまざまなお悩みの方がいらっしゃいます。
その方たちの中で、
鍼だけでなく、お灸を併用した方が効果的だと判断した場合には、
施術にお灸を取り入れたり、ご自宅でのお灸をお願いすることがあります。
その際、よく聞かれる質問が2つあります。
お灸を行うタイミングについて

1つ目は、
「自宅でお灸をする場合、いつ行えば良いですか?」
という質問です。
基本的には、
朝・昼・夜、いつお灸をしても構いません。
ただし、お風呂の前後1時間は避けてください。
その理由は2つあります
- お風呂の前にお灸をすると、入浴時に皮膚がピリピリすることがある
- お風呂に入った後は体が温まっており、お灸が熱く感じやすくなる
このような理由から、
お風呂の前後1時間はお灸をしない方が良いとお伝えしています。
お灸の効果が現れる期間について

2つ目は、
「お灸は、どのくらいの期間続ければ良いのですか?」
という質問です。
基本的には、体が良くなるまで続けていきます。
ただ、これでは少し分かりにくいですよね。
患者さんの中には、
1~2回お灸をしたものの、
「症状が変わらない」と不安になる方もいらっしゃいます。
残念ながら、人間の体は機械のように、
部品を取り替えればすぐに元通り、というわけにはいきません。
何カ月も続く慢性的な不調がある方や、
体質改善を目的としている方の場合、
それだけ回復にも時間が必要になります。
【症例】脊柱管狭窄症と診断された75歳女性のケース

平成30年6月26日、
左のお尻・太ももの外側・脛(すね)に
しびれと痛みを訴える75歳の女性が来院されました。
約9ヶ月前から症状が続き、
整形外科では「脊柱管狭窄症」と診断されていました。
歩いていると腰や脚に痛みやしびれが出て、
少し休むとまた歩ける、という症状です。
この方は、
「10分くらい歩くと痛みとしびれで歩けなくなる」
と話されていました。
整形外科では
リマプロストアルファデクス錠を服用されていましたが、
改善がみられないまま数カ月が経過していました。
その後は、
寝ていても痛みやしびれが出るようになり、
朝起きた時には腰を伸ばせない状態になっていったそうです。
自宅でのお灸を継続した結果

この方には、
自宅で毎日お灸を続けてもらいました。
- 3ヶ月後
寝ている時に出ていた左側のお尻・脚の
痛みとしびれが改善しました。
ただし、この時点では
歩ける時間には大きな変化はありませんでした。
- 6ヶ月目
歩ける時間が徐々に延び、
10分だった歩行時間が、1時間歩いても大丈夫な状態になりました。
以前は、
「もう旅行には行けない」と諦めていたそうですが、
「今度、孫と旅行に行ってくる!」
と笑顔で話されていました。
灸100日(約3ヶ月)という考え方

話は戻りますが
昔から「灸100日(約3ヶ月)」という言葉があります。
これは、
慢性的な不調でも、100日お灸を続けることで
体に変化が現れる、という意味合いで使われてきました。
実際、人間の細胞は
古いものから新しいものへ入れ替わるまでに
3ヶ月程度かかると言われています。
このように考えると、
「灸100日」という言葉も、
昔の人が体験的に理解していた知恵なのかもしれません。
【引用元】ウィキペディア
細胞の新陳代謝が正常であれば、身体は約3カ月で新しく生まれ変わる。
まとめ
もし、あなたが
- 慢性的な症状で悩んでいる
- 体質改善を目的としてお灸を行っている
という場合は、
まずは3ヶ月を目安に続けてみてください。
最初の頃よりも症状が軽くなってきているのであれば、
それは体に良い変化が現れているサインです。
そのまま、無理のないペースで続けてみてください。
また、体調が安定した後も、
お灸を続けることで体調管理や病気予防につながります。
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追記(専門ページのご案内)
※当院では、ツボや対症的なケアだけでなく、
慢性的な不調や体質の乱れを整えることを大切にしています。
<関連する専門ページ>
▶自律神経の乱れを根本から整えたい方へ
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