病院で検査をしても異常がない。
薬を続けているけれど、はっきり良くならない。
それでも、
・動悸やめまい
・生理痛や冷え
・胃腸の不調
・慢性的な疲労感
このような不調が続いている方は、
東洋医学でいう「瘀血(おけつ)」が関係していることがあります。
瘀血(おけつ)とは?
瘀血(おけつ)の「瘀」には、「滞る」という意味があります。
そのため、瘀血とは、血の流れが滞っている状態を指します。
また、打撲などによる内出血も、瘀血の一つと考えられます。
【参考文献】はじめての漢方診療(医学書院)
この状態を川で例えるなら、
上流(健康な人)は、さらさらとよどみなく水が流れていますが、

下流(瘀血のある人)に行くにつれて、生活排水やごみ、ヘドロが混じり、流れの悪い状態になっています。

これと同様に、瘀血がある方は、
血の巡りが悪くなっている状態と考えられます。
瘀血は、さまざまな不調の原因や、
慢性的な症状が長引く背景として、東洋医学では重視されています。
※ここでいう「血の流れが悪い」という表現は、
血液検査の数値そのものを指すのではなく、
東洋医学的にみた「巡りの滞り」を表した考え方です。
瘀血の判断方法

東洋医学(鍼灸)では、
腹診・舌診・ツボの反応などから、瘀血の有無を判断します。
私が臨床でよく用いる方法は、腹診です。
本来、健康な方のお腹は、
蒸かしたての饅頭のような、
ふっくらとした弾力があります。
一方、瘀血がある方の場合、
お臍の斜め下にある「中注」「大巨」と呼ばれるツボを
指腹で押すと、硬さや痛みを感じることがあります。

この部分は血管が複雑に走行しており、
血の巡りが滞りやすい場所と考えられています。
お腹を押したときに痛みを感じても、
過度に心配する必要はありません。
それは体が出している一つのサインであり、
巡りが整ってくるにつれて変化していくことも多くあります。
また、お腹の反応が分かりにくい場合でも、
舌を見ることで判断できることがあります。
健康な方の舌はピンク色をしていますが、
瘀血がある方では、紫暗色を帯びることがあります。

さらに、舌の裏側にある舌下静脈が
はっきり浮き出ている場合も、
血の巡りが悪い状態と考えられています。
瘀血(おけつ)が作られる原因は?

これらは「悪い生活習慣」というより、
現代の生活の中で、誰にでも起こりやすい要因です。
- 運動不足
- 脂っこい物(肉・脂)の摂りすぎ
- 甘い物(砂糖)の摂りすぎ
- ストレスによる自律神経の乱れ
- 月経血の排泄障害
- 遺伝的体質
- 外傷
- 冷房などによる冷え
- 体を動かさない状態が続くと、血の巡りも悪くなります。
- 脂っこい物や甘い物の摂りすぎは、巡りを滞らせます。
- 精神的なストレスは血管を収縮させ、血流に影響します。
- 月経血の排泄が滞ることも、瘀血の一因と考えられます。
- また、打撲や捻挫による内出血の停滞も、瘀血に含まれます。
【参考文献】
- さわれば分かる腹診入門(日貿出版社)
- はじめての漢方診療(医学書院)
鍼灸治療で瘀血を重視する理由

おかだ鍼灸院には、
病院で検査をしても異常がなかった方、
薬を続けても改善しにくい方、
更年期や自律神経の不調、不妊などでお悩みの方が来院されています。
そのような方のお腹を診ると、
瘀血の反応が確認されることが少なくありません。
瘀血が改善してくる過程で、
動悸・めまい・食欲不振・胃痛・生理痛・不妊・
肩こり・腰痛・坐骨神経痛・関節痛など、
複数の症状が同時に変化していくケースを、臨床で多く経験しています。
そのため当院では、
症状そのものだけを見るのではなく、
なぜ瘀血が生じているのかという背景を大切にしながら、
腹診などで体の反応を確認し、鍼灸治療を行っています。
瘀血について、さらに知りたい方へ
瘀血の考え方を踏まえたうえで、
ご自身でできるケアや、より具体的な対処法を知りたい方は、
以下の記事も参考にしてみてください。
- ▶ツボで解決!おけつは慢性疾患のもと
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