喉の腫れと扁桃

【公開日】2024年3月20日
【最終更新日】2026年1月12日
【筆者】岡田 匡史(国家資格 鍼灸師)
風邪を引くと、つばを飲み込むだけで喉が痛くて辛いですよね。
以前は、10年以上ほとんど寝込むことなく鍼灸院を続けてきました。ですが、コロナに罹ってからは喉が弱くなり、
「少しイガイガするな」
「これは風邪を引きそうだな…」
と感じる時期に、実際に寝込んでしまうことも出てきました。
正直なところ、私自身も戸惑いましたが、その経験があったからこそ、同じように喉の違和感や扁桃腺の腫れに悩んでいる方に、ぜひ伝えたいツボがあります。
喉に違和感を感じた時の私の対処法

私の場合、喉に少しでも違和感を感じた時には、喉の腫れを鎮めるツボにお灸をしています。
すると、
「このままだと風邪を引きそうだな…」
という段階で、悪化する前に回復できることが多く、体の変化に早めに気づき、対処する大切さを実感しています。
扁桃(口蓋扁桃)について

喉に違和感や痛みを感じる時、多くの場合、扁桃(口蓋扁桃)と呼ばれる部分で炎症が起こり、腫れています。
この扁桃は、空気中のウイルスや細菌をブロックし、抗体を作る「免疫の最前線」とも言える大切な場所です。
ここで炎症が続くと、喉の痛みだけでなく、 炎症のストレスによる自律神経の乱れ ・全身の抵抗力の低下 につながることもあります。
慢性的な扁桃の炎症は、全身のさまざまな不調(扁桃病巣感染症など)の入り口になることもあると言われています。
だからこそ、喉の違和感という「小さなサイン」のうちに早めにケアを行い、炎症を鎮めることが大切なのです。
東洋医学から見た「喉の腫れ」

東洋医学では、喉の腫れや痛みを単に喉だけの問題としては考えません。
喉は、体の内側の状態を映し出す場所のひとつで、
特に「肺」や「腎」といった臓腑の影響を受けやすいとされています。
喉に炎症や腫れがある時は、
体の中に余分な「熱(火)」がこもっている状態と考えられます。
この時に重要になるのが、体の潤いを保ち、熱を調整する「腎(水)」の働きです。
腎が弱っていると、
喉の炎症(火)をうまく抑えられず、扁桃腺が腫れやすくなったり、喉の不調が長引いたりすると考えられています。
喉の腫れ・炎症を引かせるツボ
※動画では、これから紹介する「尺沢」「照海」のツボと、自宅でできるお灸のポイントを解説しています。
尺沢(しゃくたく)

喉の腫れや扁桃腺の痛みに使うツボのひとつに、「尺沢(しゃくたく)」があります。
尺沢が合いやすい方の特徴
次のような反応がある方は、尺沢が合いやすい傾向があります。
- お臍の右側を軽く押すと痛い
- 親指の付け根(母指球)を押すと痛い


尺沢の場所と見つけ方

手のひらを上に向け、肘を軽く曲げてください。
肘の内側にできるシワの上で、上腕二頭筋腱の親指側にあるくぼみが尺沢です。
セルフチェックのポイント
・押すと、肘から前腕にかけて
ズーンと響く感じがある
・左右を比べて、
より痛みや違和感がある側
このような反応があれば、ツボはしっかり取れています。
尺沢のお灸・ケアのポイント

このツボにお灸を毎日続けることで、
・喉の腫れ
・炎症による痛み
が引きやすくなります。
慢性的に喉が弱い方は、風邪予防として使うのもおすすめです。
尺沢で改善しにくい場合のツボ
照海(しょうかい)

尺沢を使っても喉の痛みが取れにくい場合は、
照海(しょうかい)を併用します。
照海は、足の少陰腎経に属し、腎の働きを高めるツボです。
腎が元気になることで、
体の内側から喉の炎症(火)を抑える助けになります。
照海の場所

内くるぶしの一番出っ張った所から、親指1本分下にあります。
喉の痛みが長引く方や、繰り返し扁桃腺が腫れる方は、尺沢と照海を併用すると効果を感じやすいでしょう。
※高熱が続く場合や、強い腫れ・膿を伴う場合は、
医療機関の受診をおすすめします。
ツボの場所は、人によって微妙に異なります。
来院された際には、あなたの体に合わせた『一番効くポイント』を実際にお教えしますので、お気軽にご相談ください。」
初めてお灸をする方へ(やり方動画)
※お灸が初めての方や、やり方に不安がある方は、以下の動画をご参考ください。

